循環器内科

治験 心房細動による脳梗塞などの血栓塞栓症予防のお薬について

治験について

当院には循環器内科領域の患者様が多数来院されています。循環器領域では近年特に顕著で、新しい治療方法や薬剤の導入、評価を行い目覚ましい医療の進歩を感じることがあります。当院では、通常の診療だけでなく、希望される方に新規薬剤を使用できる選択肢のひとつとして、治験にも積極的に取り組んでまいります。
ご質問や問い合わせにつきましては、ホームページやクリニックに直接お電話していただければ詳細をお伝えします。お気軽にお問い合わせください。

Librexia AFについてのご案内

  • 心房細動とは?

心房細動は多くの患者さんが治療を受けている一般的な不整脈です。加齢とともに患者数が増加しており、症状が強い方から健康診断で指摘されるまで症状が全くない方もおられます。心房細動を患っている人の中には、胸の動揺や息切れを感じる人もいますが、気が付いていない方もいます。
心房細動では、心臓が本来持っているポンプ機能がうまく働かず、心臓内に血栓(血の塊)を生じる可能性があります。心臓内にできた血栓は、心臓から全身の血管につまってしまい、脳卒中や心臓発作を引き起こすことがあります。日本人を対象にした研究で、心房細動による脳卒中は約半分の方が歩けないなどの高度な後遺障害として残ったり、亡くなってしまうことが報告されています。
標準的な治療薬は、血栓形成を抑制するように設計されていますが、血液がさらさらになることで出血リスクを高める可能性があります。出血リスクを増やさずに、血栓を予防する新たな治療薬が望まれます。

  • Librexia AF試験について

今回の治験(Librexia AF)の主な目的は、血栓を予防するために作られた新しいお薬:被験薬が安全かつ有効であるかどうかを調べることです。現在、日常診療で広く使用されているApixaban(エリキュース錠):対照薬と比較したいと考えています。治験参加者は被験薬もしくは対照薬のどちらかを使用します。どちらの投与を受けるかは同じ確率で決まります。
年齢が18歳以上、心房細動と診断されている方で治験に参加できる可能性があります。聞いてみたいという方は、他施設で治療中であるが、興味があるなどのお問い合わせは、院長までお尋ねください。参加適格基準を満たしているかどうかを確認します。参加資格がある方は、治験薬および治験に関連した治療を無償で受けることができます。その他の医療や日常生活を支えるのに必要な現在服用中薬剤の費用については、補助対象になりません。治験期間を通して診療に来院される際に健康状態をモニタリングします。
本治験は、杏林大学医学部付属病院をはじめとした国内外のたくさんの施設と多施設共同研究として実施されています。

LIBREXIA AF_Patient Brochure_V01 JPN(ja)

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