循環器内科

動悸の原因を調べる方法 ~Apple Watchの利用~

動悸

動悸がしたり、胸の違和感を訴えて病院にいらっしゃる患者さんがいらしゃいます。
この様な患者さんには、『動悸がした時など症状があった際の心電図が診断には重要です』とご説明しています。
ただ、この様なケースでは多くの方が、診察にいらしたときの心電図は正常であることも多く、空振りで終わることもしばしばです。
そのうち、症状が無くなってしまったから、ついクリニックにいくこともなくなってしまって。。。と間が空いて診断まで時間がかかることもしばしばです。
では、動悸などの症状がなければ、放置しておいてはいけません。

動悸の原因

動悸の原因はさまざまです。

  • 心臓が原因
  • 心臓以外が原因

実際の動悸の種類(脈がはやい、脈がおそい、脈が飛ぶ、脈がバラバラなど)、いつから、どんなときに、その他の症状は何かあるかなどを確認したうえで、下記などの疾患・病態を念頭に、関連が疑われる疾患について、診察を行い、必要に応じて検査を行います。

心臓が原因の動悸

  • 不整脈
  • 高血圧
  • 心不全(心臓弁膜症や心筋梗塞、心筋症など)
  • 肺塞栓症 など
心臓以外が原因の動悸
  • 内分泌異常(甲状腺ホルモンなど)
  • 精神的なストレス
  • 慢性疲労
  • 発熱・炎症・怪我・呼吸器疾患など身体的なストレス など

動悸の原因を調べる

まず、診察時に一緒に検脈の仕方をお伝えしています。これは手首、親指の付け根あたりに触れる動脈を触り、脈をチェックする方法です。慣れるとすぐに脈を感じることができるようになります。道具がなくてもできるので、是非習得してください。

次に、心電図検査は健康診断などで広く行われる、痛くない、リスクのない、経済的にも負担の少ない検査で、大変診断に有用です。ただ、発作が起きていない時の心電図でも原因を推測できる場合があります。発作的に動悸がある場合には、長時間記録できる24時間ホルター心電図や、最長二週間の心電図記録が可能なイベントレコーダーが有用です。意識消失発作などを伴う場合には、皮下に植え込むタイプの心電計もあります。ただ、日常的な健康チェックの範囲で最近話題になったのは、Apple Watchなどのスマートウォッチです。(Apple Watch Series 7 - Apple(日本))

患者さんが持参されたApple Watch(もしくは他社の心電計でも可能な範囲で判読します)で相談していただけるように、当院の問い合わせフォームから症状のご相談後に、Apple Watch(アップルウォッチ)の心電図Appで記録されたデータをメールで送っていただくことも可能です。ご自身で記録された心電図のデータについてご相談されたい方、不整脈でお悩みの方は、こちらからお気軽にお問い合わせください。

 

※ Apple Watchや心電図Appの操作方法についてのご相談はお受けできません。

家庭用心電計プログラム」及び「家庭用心拍数モニタプログラム」の適正使用に関するお知らせ

※ Apple公式サイト「Apple Watch Series 4、Series 5、Series 6 で心電図 App を使って心電図をとる

 

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